第35話 牛の角から

当時、近所では、農耕用の牛が飼われていて、田んぼや畑を耕したり、荷物を運んだりしていました。道を歩いていると、その農耕牛の糞がそこいらに落ちていて、そのまま、ほっとかれていましたが、そんなのは、慣れっこです。

ある時、黒毛の短毛の牛が、飼い主が間違えたのか、角が折れていて(切れていて)、そこから血をだらだら流しながら、歩いていくのを見ました。僕は、それを見て、「角から血がでるんだなあ。」と、思いました。

(昭和30年代・神奈川県横浜市)

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