第56話 街に住むネズミ

僕が働いている銀座の商業ビルでは、飲食店のゴミ袋は、物置の中に、その他の店のゴミ袋は、非常階段のうらに大きな四角い布ぶくろをぶら下げて、その中にポンと投げ入れるようになっていた。

そこに、ネズミが、よくでる。地域ネコもいるのだが、まったく役に立たない。それどころか、ネズミを見ると、逃げ出してしまう。

あまりにも多くでるので、つり下げぶくろは止めて、新しい物置を、5つほど、ビル裏に設置して、そこにゴミ袋を入れることになった。でも、結局、いなくならない。物置のまわりを、チョロチョロチョロチョロしている。大きさは、体長20センチくらい(に見える)で、灰色、けっこうまるまるとしている。罠は、かけていない。「やっぱでてるよー」と掃除のおばちゃん。

(令和1年・東京都)

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