第58話 それは予想してなかった

今の家を買うとき、競輪場の近くだったから、治安的にどうかなあと思って、となりの家にピンポンして、この家を検討してるのですが…って、思い切って、聞いてみたのよ。そしたら、出てきたご主人が、全然この辺はうるさくもないし、ただ、競輪の最後の周の鐘の音は聞こえますよ、と、おっしゃったので、それくらいなら仕方ないなと思って、じゃあ決めよう!って、買うことに決めたの。

そしたら、裏に住んでるおじいちゃんの声が!すごく大きかったの!それだけじゃなくて、飼っている犬の鳴き声も、すごく大きい!私が家の中で動くと、気配を感じて、その度に鳴くのよ。それでも、おじいちゃんは、「こらこら」って、言うだけ。言い方が本当に優しいの。孫に接するようにしているのねえ。

しばらくして、そういえば、犬の声がしないなあ、って話してたら、おじいちゃんがいつも散歩していた犬が、ある日、突然、子犬に変わっていたの。きっと、前のワンちゃんが死んじゃったんだなあ、って思って。そしたら、今までは、ワンワンうるさかったのが、今度は、キャンキャンになって。番犬なのかなあ!(犬の種類はなあに? ※別の人からの質問)ミニチュアダックスみたい。(うちの犬もそうよ。猟犬だからねえ。気配に敏感なのよねえ。)

(令和1年・東京都)

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