朝、公園を散歩する。葉っぱがさわさわ揺れている。偶然かもしれないけれど、挨拶を交わしている感覚がある。歩きながら気になる葉っぱを触っていく。「おはよう」って愛情を葉っぱに渡しているから、葉っぱからも愛情を渡されているような循環を感じる。それを2月頃からやっているから、森と信頼関係が出来てきているように思うんです。
ある日、右側が気になってパッと見たら、葉っぱの先端に朝露がひとしずく、それが太陽にあたって、光り輝いていた。なんか、自然の中の宝石じゃないけど、しばらく、ワァーと見ていた。全部が合わさったこと、偶然が織りなしたこと、すごくきれいだった。
公園に座っていると、名前もわからない虫がいて、払ったりすると寄ってくる。でも、追い払ったり逃げたりせずに、呼吸を整えて、森と同化すると、攻撃してこない。しばらく一緒にいるんだけど、自然にいなくなる。共存ってこういう感じなのかなと思う。一緒にいるっていう感覚は、いいなって思う。
(令和3年7月・東京都)