共7 南極・北極科学館

南極・北極科学館(手前)/ 国立極地研究所(後ろ)/東京都立川市

本日訪れたのは「南極・北極科学館」です! 入館料が無料なので、たまにフラッと見に行ったりしています。

決して広くはない施設ですが、生物から岩石、オーロラ、南極探検の歴史や昭和基地内での暮らしについてまで、じっくり見て回るには丁度いい広さと内容だなあと思います。

この施設で工夫していることは、二つ。「実物展示」と「映像展示」です(ホームページより)。岩石や隕石、標本も実物ですし、観測に使用したものも実物。ごっつい南極点到達雪上車もありました。

南極点到達雪上車(KD604,KD605)/ 製造年 1967年

映像展示では、昭和基地のライブ映像を見ることができたり、ドームシアターで実際に研究用に撮影したオーロラを眺めたりも出来ます。

さてさて、このブログは「どうぶつと人」ですので、ここからは、南極観測において活躍した動物たちをご紹介します。やはり、一番はカラフト犬ですよね! この施設でも、大切なメンバーとして紹介されていましたよ。

南極大陸で活躍したカラフト犬 のブロンズ像

元々は東京タワーの入り口にモニュメントとして設置されていたのですが、整備事業により撤去されることとなったため、カラフト犬と繋がりのあるこの場所に移設されました。南極観測に貢献した象徴のような存在ですよね。私も昔、東京タワーで見たことがあったのを思い出し、感慨深いものがありました。

南極探検隊とカラフト犬の写真

時はさかのぼり、南極点に初めて到達したのはノルウェーの探検家ロアール・アムンセンですが、同時期に、日本の白瀬南極探検隊も、28頭が引く犬ぞり2台で南極点を目指していました。1912年/明治45年のことです。

残念ながら、南極点には到達できませんでしたが、到達した地に「大和雪原」と名付け、悔しくも帰国の途に就きました。しかし、この英断により隊員全員を無事に帰還させたことは、国際的にも高く評価されたようです(全滅した隊もあったのです)。詳しくは↓こちら。

白瀬南極探検隊記念館 / 白瀬南極探検について (shirase-kinenkan.jp)

それから歳月がたち、日本人が初めて南極点に到達したのは、56年後の1968年(昭和43年)になります。その時、使われたのが先ほどの大型雪上車KD60。村山雅美隊長が率いる第9次越冬隊が成し遂げました。やった!

そして次の動物は……、

観測隊の下にいるのは、ネコでは…!
南極越冬ネコ「たけし」/ 萩原弘子(morin工房)作

そうです、ネコです! 南極に行った動物と言えば「犬」が思い浮かぶと思いますが、第1次・第2次南極観測(1956年・19657年)には、ネコの「たけし」も連れて行っています。

以下のページに詳しく載っていますよ。可愛いのでぜひ見てもらいたい!(ネコ写真多数あり)

南極へ行った猫 たけし -国立極地研究所 アーカイブ室 (nipr.ac.jp)

ネコのたけしは、『三毛の雄は珍しくて縁起がいい』という事で、航海の安全を願って乗せられました。カラフト犬の様に犬ぞりを引いたりはしませんが、ペットとして、隊員たちに大きな癒しを与えていたようです(ネコの本領発揮ですね)。そして、たけしは無事、日本に戻って来て、隊員の家族として引き取られました。

ネコにも犬にも感謝です! 本当に、いつも人は助けられています。

紹介しきれませんでしたが、この地で生きる生物たちも展示紹介されています。環境問題の解決に向けて、大切な役割を果たしている南極・北極の観測。関心を持って応援していきたいです。

シロクマ/ 見上げるくらいの大きさ!

※ 展示内容は、2023年2月現在のものです。展示・web内容等が変更になることがありますので、ご注意ください。

国立極地研究所 南極・北極科学館 (nipr.ac.jp)

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