第75話 カメとヒモ
おばあちゃんちでは、カメを飼っていました。地元の祭りで買ってきた陸ガメで、長~いひもをつけて、外で放し飼いにされていました。 ヒモは、5~6メートルくらいの長さで、甲羅の端っこに小さな穴をあけて針金の輪っかを付け、そ...
おばあちゃんちでは、カメを飼っていました。地元の祭りで買ってきた陸ガメで、長~いひもをつけて、外で放し飼いにされていました。 ヒモは、5~6メートルくらいの長さで、甲羅の端っこに小さな穴をあけて針金の輪っかを付け、そ...
小学生の頃、僕は友達と、ぶらぶらと、田んぼの方へよく行った。そこでヘビを見つけると、僕らは、素手で捕まえた。いかに早く捕まえるか、そこがカッコいいので、皆、競うようにして捕まえた。 ある時、そのヘビを公園まで連れてきて、...
私の父は、頭にランプをつけ、銛を持って、よく夜釣りに行った。大抵は、魚やカニや海老、貝などを、食べるために獲ってくるのだが、まれに、ヘビを獲りに行くときもあった。つかまえてきたヘビは、火ばさみで、あたまをパチンと挟んで...
家の庭のすぐわきを、川が流れている。その川を、長いヘビが、泳いでいく。ひと夏に何回も。ヘビは、水を好むのだろうか。川もあり、草木もあるから、この辺りには、ヘビが来る。冬眠も、子育てもする。(最後にヘビが泳ぐのを見たのは...
「カメはなつきません。なれるだけです。」って言うけど、こーちゃんとは、以心伝心、気持ちが通じているんじゃないかと思うのよね。 だんなが直接手でエサをあげるようになってから、水面にパラっとエサを落とすだけじゃ、くいつきが悪...
小学生だった兄が買ってきたニホンイシガメのタロウは、約40年間、両親が経営していた八百屋の前に置かれた桶の中で、たまに脱走し、冬になるとワラをかけてもらって冬眠し、毎日、桶も砂利も洗ってもらって、大事に育てられてきました...
その子ガメは、強運の持ち主に違いないと、思うよ。だって、台風の翌日、落ち葉の吹き溜まりの中から、彼は、奇跡的に、見つかったんだもの。きっと、小石みたいに、強風に吹き飛ばされて、ここに紛れ込んだ後は、それ以上は飛ばされずに...