張り子ではなく、プラスチック製です。張り子の虎(プラスチックですが)には、魔よけの意味もあるそうで、勇敢な顔つきをしています。年代不詳ですが、昭和っぽいタッチのような気がします。
第111話 大きなオニヤンマ
はっきりはわからないけど小学生だったのは覚えている。授業が始まってしばらくしたら、クラスの一人が、「先生、黒板の上に何か乗ってます」って言うんだよ。先生が、「ん?」と思って見てさ、みんなも見てさ、先生がそれをつまんで降ろしたら、それがトンボだった。トンボでも、オニヤンマだった。すごい大きいのよ、オニヤンマって。当時からすでに珍しいと言われていたおっきなトンボでさ、で、かなり弱っていて、もう力なく、足をモニョモニョ動かしている感じなのよ。でね、とりあえず、それを外に逃がしてやろうってなって、先生が窓からポンっと放り投げた。けど、弱っているからまともに飛べず、下に落ちてしまった。でも、また普通に、「授業戻るぞー」ってなって、戻ったんだよね。その後、休み時間に、男子の何人かが、「大丈夫かな」って、下に降りて見に行ったみたいなんだけどさ、結局どうなったかわからない。自分は、オニヤンマを初めて見て、それ以降、見たことがない。とにかく、大きなトンボだったの。
(昭和50年代・愛知県)
60 鳥図の小皿
猫背で、寂しい瞳をしている、不思議な鳥図が染められた小皿です。リサイクルショップで見つけました。たくさん置かれた器の中で、その存在がひそかに光ってました。つい、情が移り、購入。どこかで見たような人間みたいな鳥ですね。
59 きつねのペーパーナイフ
長さ27cm、尻尾だけで15cmほど。片耳が欠けています。元の持ち主が、落としたかぶつけたのかな。どうやら、北海道の古い民芸品のようで、尻尾が、ペーパーナイフになっています。今の電子メールじゃなくて、手紙のやりとりが多かった頃に、活躍していたのかも。飾るだけも、可愛いです。
第110話 家の守り神
うちの家には、ヤモリがいる。玄関近くの雨どいの中に、3~4匹巣くっている。彼らがここを居住区にしたのは、近くに玄関の外灯があるからだ。夜になると外灯の周りに虫が寄ってくる。それを、エサにしているのだ。
我々人が帰ってくると、彼らは、ちゃちゃっと隠れてしまう。でも必ずどんくさいやつがいて(それはおチビで)、好奇心旺盛なのだろう、ずいぶん下の方まで降りてきたりして、巣まで戻れず、ぼてっと、床に落ちてしまったりする。
ヤモリは、家の守り神と言われているから、有難く受け入れている。和まされている。私たち家族は、彼らをヤーミーと呼んでいる。どれでも全部、ヤーミーだ。もう、10年以上、住み着いている。子どもたちは巣立っていくのだろう。
(令和3年・埼玉県)
58 洋書「Over and Under the Pond」
東京・国立にある銀杏書房さんで購入した絵本。本の扉を開くと、小さな手書きのポップが、貼ってあります。
「空を写した池の水面はまるで鏡のように静かだ。けれども、その下では別の世界が繰り広げられている。小魚たちがせわしなく動き回り、ビーバーやカメが飛び込む。底の方には川マスやザリガニの潜む姿も。思わず水の中に引き込まれそうになるハラハラドキドキの場面が次から次に現れる。生き物たちのプロフィールが巻末に掲載。読んでね!」
銀杏書房さんは、2月末で閉店されるそうです。すばらしい洋書屋さんでした。寂しい気持ちです。
57 東欧のヴィンテージ雑貨
東欧のヴィンテージ雑貨。2~3cmほどの大きさで、薄い板を切り抜いて彩色されています。何年前のものかはわかりませんが、小さくてチマチマしているのが可愛い。何に使ったのかな。農場ごっことか。
第109話 猫を捕まえた顛末
仕事先のお家の庭に、隣の空き家から野良猫の親子が4匹、日向ぼっこをしに来る。見ているとすごく可愛くて、動画を撮って、次男に見せたの。そしたらそれを見た次男が、その猫が欲しい、お母さん、捕まえてきてくれない、って。でも、私は猫を抱っこしたこともないし、どうやって捕まえればいいのだろう、って思って、ネットで探してみたら、段ボールの中にエサを置いて、中に入ったところを捕まえればよい、と書いてあった。
それで、エサを買って、段ボール箱も用意して、その庭にそれをセットして、脇にはエサを少しバラまいて、お家の2階に上がって、窓から見たら、もう、ニャンコが来ていた。少し大きくなったから、ミルクじゃ足りなくて、お腹が空いていたのかもしれない。2匹は、段ボールの上に上がって、1匹、活発な子が、シャッと箱の中に入った。
その時、私は上から動画を撮っていて、「あ、どうしよう!」と声を上げた時には、体が動いていて、2階からダーッと下りて、ニャンコが入った箱にガムテープをしていた。悪いことをしたような気分で、まるで誘拐をしたような感じで。手汗がすごかった。すごく暑い日だったので、車の中に入れておいたら死んじゃうと思って、お家の玄関先に置かしてもらって。お母さん猫がニャーニャーと探していたのは、自分も子供がいるし、心が痛かった。その後、近所の人に聞いたら、お母さん猫と子猫は、保護団体に保護されたみたい。
今、子猫は、次男の家で元気にしている。すごく可愛い美男子で、撮った写真を、カバンにプリントしたり、猫の種類も勉強したり、孫みたいな感じ。
(令和2年・埼玉県)
56 恐竜と海洋生物のおもちゃ
町の雑貨屋で発見。手に取ると、目と手に馴染む風合い。子供らが愛用してきたかのような懐かしい感じです。海外のメーカーのもの、かと思ったら、日本のアーティストの方がデザインしたものだそう。
55 一年安鯛おみくじ
おみくじは、大吉でした。「出来かねるように危惧を覚えるが後調う」とのこと。今は心配でも、その内、上手くいくといいなと思います。