第74話 夜の犬たち
むかし、私の田舎では、夜になると犬を放し飼いにしていました。放された犬たちは、好きなところに行って、犬の友達と遊び、朝になると帰ってきます。朝になって見ると、広々とした、雪が積もった田んぼには、犬たちの駆け回った足あと...
むかし、私の田舎では、夜になると犬を放し飼いにしていました。放された犬たちは、好きなところに行って、犬の友達と遊び、朝になると帰ってきます。朝になって見ると、広々とした、雪が積もった田んぼには、犬たちの駆け回った足あと...
あれは、幼稚園か、6~7才の、まだちっちゃかった頃、だからそんなことしてしまって…。家の近くに、唯一犬を飼っている家があって、その犬に会いに、幼なじみと二人で行きました。それは寒い季節で、犬小屋の前にいる犬を見て、私は、...
夏をむかえた公園の林から、ミャーミャーと鳴き声が聞こえます。子猫が生まれたようです。三匹います。お母さん猫は、子猫たちを、きれいになめて、オッパイをのませます。みんな元気によく飲みます。「さあさ、みんな、もっと安全なと...
60年以上も前のおはなしです。 東京品川でも山の手の住宅地です。道路がまだ舗装されていなかった時代です。東京でもまだ多くの家は汲み取り式のトイレでした。その為、各家の汚物(尿便は)、桶に汲みとられて、その桶は、大きな馬が...
トンカツは、浅草の昔ながらの裏道の、居酒屋の前に、大人しく、小さな声で、ブブブブ…と鼻を鳴らしながら、立っていました。 家族と一緒に、浅草寺をお参りした後、近くの裏道を歩いていたら、ピンクの塊が見えました。なんだあのピン...
今の家を買うとき、競輪場の近くだったから、治安的にどうかなあと思って、となりの家にピンポンして、この家を検討してるのですが…って、思い切って、聞いてみたのよ。そしたら、出てきたご主人が、全然この辺はうるさくもないし、ただ...
僕が働いている銀座の商業ビルの界隈には、しまちゃんという名の地域ネコが住んでいる。焼肉屋のおねえさんは、しまちゃんをかわいがっていて、開店前の店の中に連れて来て、きらきらの首輪をつけたり、かぶとをかぶせたりしているらしい...
僕が働いている銀座の商業ビルでは、飲食店のゴミ袋は、物置の中に、その他の店のゴミ袋は、非常階段のうらに大きな四角い布ぶくろをぶら下げて、その中にポンと投げ入れるようになっていた。 そこに、ネズミが、よくでる。地域ネコもい...